公的年金を年10万円アップするには?

「将来もらえる年金、もっと簡単に額が分かればいいのに」——そんな風に思ったことはありませんか?
確かに。公的年金の計算は複雑で、ざっと目安をつけるのも少し大変ですよね。
実は「180万円の法則」といって、年収を180万円ほど増やすと、将来の老齢厚生年金額が年間で約1万円増える、という目安があります。単純計算すると、年金を10万円アップさせるには生涯収入を1,800万円くらい増やすことになる、ということです。
この「180万円で1万円」という数字、たなかなか扱いやすいです。この関係を知っていると、今の年収から将来の年金額をざっくり計算できてしまうんです。今日はその使い方をご紹介します。
180万円の法則とは?
老齢厚生年金の金額は、本来「平均標準報酬額 × 乗率×厚生年金に加入していた月数」といった計算式で決まります。
式だけ見ると複雑そうですが、これをならすと、生涯の厚生年金加入期間中の収入合計が180万円増えるごとに、将来の年金は年間およそ1万円増える、という関係に整理できます。
難しい計算式を覚えなくても、この「180万円=1万円」という比率さえ知っておけば十分なんです。
今の年収から将来の年金額を逆算できる
この比率の便利なところは、自分の年収から将来の年金額をおおまかに見積もれる点にあります。
たとえば年収400万円で35年間厚生年金に加入した場合、生涯収入の合計は単純計算で1億4,000万円。
これを180万円で割って1万円をかけると、将来の老齢厚生年金は年額およそ78万円となります。
もっと分かりやすくすると、年収540万円なら、540÷180=年3万円。これがずっと続くと仮定して、加入期間35年なら、3万円×35年で老齢厚生年金額はおよそ105万円。
実際には昇給や賞与、加入期間によって変わってきますが、「だいたいこのくらい」という感覚を持てるだけでも、老後のイメージはぐっと具体的に・身近になります。
収入の変化が年金にどう響くかも見える
この比率は、収入が変わったときの影響を考える際にも役立ちます。
たとえば年収が20万円上がって、それが10年間続けば、生涯収入は200万円増える計算になり、将来の年金は年間で約1.1万円増える見込みになります。
「今年のボーナスが増えたら」「あと数年長く働いたら」といった変化も、この比率に当てはめれば、将来の年金にどう跳ね返るかがイメージしやすくなります。
公的年金を増やすことは、生涯収入を増やすことでもある
「180万円で年金1万円アップ」という数字は、単なる豆知識ではなく、今の年収から将来の年金を逆算できる便利な物差しです。
正確な金額は、ねんきん定期便やねんきんネットで確認していただきたいですが、日々のお金の判断をするときには、この比率でざっくり試算してみるのもおすすめです。
ところで公的年金を「月数万円増やしたい」と思って頑張ることは、実は現役時代の生涯収入を増やすことに繋がります。これはそれ自体が余裕資金を増やすことにもつながりますので、年金額を増やす=生涯収入を増やすというダブルの効果(レバレッジ)であることも覚えておいてください。
これを踏まえてライフプラン全体の資金繰りを考えてみたい方は、お気軽にご相談くださいね。